おはようございます。
1回目のワクチン接種受けてきました。少し腕が鈍く痛んでいますが、体にしんどさとかは無いようで安心しています。
本日も、AmazonプライムのPrime Readingサービスで、現在提供されている本のレビューを行っていきます。
Prime Reading対象本レビュー
生きてさえいれば
小坂 流加
オススメ度:★★★★
読みやすさ:★★★
ページ数:287頁
◆内容の概要
誰もが振り向く美人でありながら心臓に重い病を抱えた春桜(はるか)。そんな春桜が想いを寄せている人がいることを知り、甥の千景(ちかげ)は大阪に会いに行く。その人と春桜の過去、そしてこれからを綴った小説。
◆どんな人にオススメか
自分の力だけでは、どうにもならない悩みや苦しみを持っている人。
◆面白いと思った所、興味を持ったところなど
「生きてさえいれば」というタイトルの意味がよく感じられるラストのシーン。
◆mugenkaiの感想:
「生きてさえいれば」。
どんなに悲しくても、辛くても、時が癒してくれるかもしれない。未来に何か幸運が訪れるかもしれない。
この小説の登場人物達は、色々と生きるうえで悩みを抱えています。
いじめ、心臓病、妹への劣等感、妹と片親が違うこと、下半身不随、叶わぬ恋による激しい嫉妬…。
自分の力でままならぬことにあがくことを繰り返し、それでも無慈悲な運命に打ちのめされる。
それでも、「生きてさえいれば」、幸せにいつかはたどり着けるかもしれない。
「余命10年」と違って、主人公達の結末はハッキリと記されていません。読者なりの「生きてさえいれば」の結末を、読み終わったときに心に描くことになると思います。
本作は、作者の小坂 流加さんが39歳という若さで亡くなってから、発表された遺稿です。おそらく自分の体調から長く生きられないことを自覚しつつ、この作品を書いていたかと思うと、「生きてさえいれば」という言葉が持つ意味を深く重く感じました。
2021年9月22日現在Prime Readingで読書可能。
※Prime Readingは、Amazonプライムのサービスの1つです。読書可能な本に関しては、定期的に入れ替えられますので、現在無料で利用できない可能性もあります。ご了承下さい。
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