おはようございます。
ここ最近、放火による死や、ミュージカル女優の謎の転落死と命に係わるニュースが続き、改めて生きていることについて考える機会が増えました。
本日も、AmazonプライムのPrime Readingサービスで、現在提供されている本のレビューを行っていきます。
Prime Reading対象本レビュー
最後の医者は桜を見上げて君を想う
二宮 敦人
オススメ度:★★★★★
読みやすさ:★★★
ページ数:375頁
◆内容の概要
突然、病魔に襲われた3人の闘病生活とそれに関わる信念の違う2人の医師が織り成すドラマを描いた小説。
◆どんな人にオススメか
当然のように同じような明日が来ると思っている人。
◆面白いと思った所、興味を持ったところなど
生きる時間なのか、密度なのかそれぞれの患者たちが持つ想い・考え方の描かれ方。
◆mugenkaiの感想:
最後まで人事を尽くし、患者をできるだけ活かそうとするエネルギッシュで優秀な外科医、福原 雅和。
どうにも治せない状態になったなら、無理に治療はせず、患者の最期の生き方を尊重する、「死神」とも揶揄される合理的な医者、桐子 修司。
そして、白血病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ガン。
治療困難、治療不可能な病気に突然見舞われ、苦しむ3人の患者たち。
2人の医師の相容れぬような信念、されどそれぞれの患者を思いやる気持ちが交差して人間ドラマを作っていきます。
正しい答えなどない中、3人の患者達は、理不尽に襲いかかる病魔に対して、自分自身の残りの人生に対して、決断を下します。
3人とも普通に生きていた、いやむしろ真面目に人並み以上に努力して生きていた。
運命に翻弄されるような間違った生き方はしていなかった人間。
しかし、そんなことは関係なく理不尽な状況に追い込まれます。
確率は低いとはいえ、もしかしたら、明日の自分に起こるかもしれないことです。
何もない日常が繰り返されて退屈だと思えることが有難い。
明日、何が起こるかわからないから一日一日一生懸命、生きなければならない。
そんなことを考えさせてくれるこの小説、読んでみるのはいかがでしょうか。
2021年12月19日現在Prime Readingで読書可能。
※Prime Readingは、Amazonプライムのサービスの1つです。読書可能な本に関しては、定期的に入れ替えられますので、現在無料で利用できない可能性もあります。ご了承下さい。
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