おはようございます。
天気予報で予め言われてましたが、急に気温が下がり、一気に秋になりました。風邪を引かないように気を付けます。
本日も、AmazonプライムのPrime Readingサービスで、現在提供されている本のレビューを行っていきます。
Prime Reading対象本レビュー
神様の定食屋
中村 颯希
オススメ度:★★★★
読みやすさ:★★★
ページ数:259頁
◆内容の概要
突然の事故で両親を亡くした兄妹が継いだ定食屋で起こる、未練を残した魂と残された人達とを料理で繋ぐ少し不思議なお話。
◆どんな人にオススメか
人とのつながりを感じる暖かいストーリーを楽しみたい人。
◆面白いと思った所、興味を持ったところなど
生きる喜びの一つである、食事を楽しむということで、死者と残された人とをつないでいるところ。
◆mugenkaiの感想:
不幸な交通事故で突然、両親を亡くした兄妹。
妹が両親の定食屋を継ぐことにしたため、兄もIT業界で働いていましたが、休職して妹を手伝うことにします。
しかし、勝手の違う作業に何もできず役立たずとして、妹とけんかする日々。
ある夜のケンカの後、兄は何気なく入った近くの神社で料理の方法を教えてくれる人を要求します。すると神様が現れ、それに合った魂を憑依させてくれるとのこと。授業の対価は、その魂の未練がある人に料理をふるまうこと。
それを引き受けた兄は、この経験から料理に心をこめることの大事さを学んでいきます。
そのようなお話です。
理不尽な死で、大事な人と分かたれても人は前を向いて歩いて行かなければなりません。
そして、死者も残された人への未練を断ち切るために、その思いを込めた最後の食事を兄に憑依して、つくりあげ振舞います。
料理の表現なども読者の食欲をそそるように書かれており、読んでいるだけでお腹が空いてくる感じでした。
料理そのものだけでなく、千切りキャベツ、裏メニュー、丁寧な所作などにスポットを当て、単にお客様に料理を提供するだけでなく、心をこめるという点も深く表現されていました。
残された人たちが、死者に持っていたわだかまりを食事を通じて吐き出し、死者も未練を断ち切って成仏する。そして定食屋を通じて、生きている人たちがつながり、大切な人達の死を乗り越えて前向きに進んで行きます。
生きていく上では、楽しいことばかりではなく、悲しいこともあります。
だからこそ、今この一緒に過ごせる時間が大切だと感じるよう、一度このお話を読んで考えてみるのはいかがでしょうか。
2021年10月17日現在Prime Readingで読書可能。
※Prime Readingは、Amazonプライムのサービスの1つです。読書可能な本に関しては、定期的に入れ替えられますので、現在無料で利用できない可能性もあります。ご了承下さい。
コメント