Prime Readingレビュー405冊目:読書について

おはようございます。
緊急事態宣言がまた延長されました。一応、新規感染者数は減ってきているので、病院の対応が落ち着くまでは、慎重にと言ったところでしょうか。

本日も、AmazonプライムのPrime Readingサービスで、現在提供されている本のレビューを行っていきます。

Prime Reading対象本レビュー

読書について
ショーペンハウアー
訳:鈴木 芳子

オススメ度:★★★
読みやすさ:★★
ページ数:132頁

◆内容の概要
「読書」というものをどう生かしていくのかについて述べた本。

◆どんな人にオススメか
知識コレクターになって行動できていない人。

◆面白いと思った所、興味を持ったところなど
時代が変わっても、変わらない問題点があるところ。

◆mugenkaiの感想:
本書は1800年代、ドイツで発行された本の訳書で、「自分の頭で考える」、「著述と文体について」、そして表題の「読書について」の3篇をまとめたものになります。

「自分の頭で考える」、「読書について」は、知識をただ集めるだけではなく、自分で考え、判断を下し、己のものにすることの大切さを説いています。
ただただ情報だけを得て、考えず行動せず、わかったつもりになっている愚かさを痛烈に批判しています。

「著述と文体について」では、お金の為だけに特に実もないことを書いて、原稿用紙を埋めている人達を批判しています。
その中でも昔ながらのドイツ語の表記が、崩されていることに憤慨しているのですが、ヨーロッパの各言語に翻訳された時、現代でも、ドイツ語だけやたらと文字数が多くなっていることを考えると、文字を切り取って、短くしたい風潮が当時は色濃く出ていたのかなと感じます。

また、「匿名で批判するのは卑怯な行為である」とか「新語、造語を用いて理解がしにくい文を作り上げ、高度なことが書いてあるように見せかけるのは、見栄をはっているだけで恥ずかしい」など、現代のSNSでただただ文句を書き綴る人や、横文字で意識高い系を演出する人が、200年前にも居たのかなと考えると頬がゆるんでしまいます。

優れた本の知識を愛するが故に、くだらない文章に時間を浪費することが無いよう、忠告してくれているショーペンハウアーの言葉、本書で耳を傾けてみてはいかがでしょうか。

2021年9月9日現在Prime Readingで読書可能。

※Prime Readingは、Amazonプライムのサービスの1つです。読書可能な本に関しては、定期的に入れ替えられますので、現在無料で利用できない可能性もあります。ご了承下さい。

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